D-sub25アナログマルチケーブルの自作
(mogamiの柔らかいケーブルをこのようにクリップで挟むと、傷だらけになってとても嫌。)
その後縦にも切れ目を入れて、切り開く。
MOGAMIのケーブルの皮膜は柔らかいので、皮膜を完全に切断せず、半分ぐらいの深さで切れ目を入れれば手で開くことができるし、中の配線に傷も付かない。
中の紙をめくり、ノイズ取りの絹糸もまとめて切断。
中から8チャンネル分のケーブルが出てくる。
重要なポイントとして、D-subコネクタは横に広いので、ケーブル束を扇状に横に広げて半田付けすると、外側にあるケーブルの長さが足りなくなってしまう。
そのため、横に広げた時のケーブルの先端を一直線上に切りそろえて、D-subコネクタにきれいに半田付けできるようにしてやる必要がある。
切断する長さは、真ん中付近の4、5チャンネルで3mm、そこから3、6チャンネルで2mm、2、7チャンネルで1mmってな感じだったような気がするんだけど、そんな数字いちいち覚えてないし、あんま信用せずに現物あわせでちょっとずつ様子を見ながら切っていってください。
うん、まあこんなもんだろ。
(ま、ベルデンのマルチケーブルとかだと、かなり長めに切った上で余った分を曲げまくってカバーの中に詰め込んでいたし、ここまで丁寧にやらんでもいいのだろうけど。)
次は各チャンネルのケーブルの下処理をしていきます。
MOGAMI2932の場合、ストリッパーのAWG14のとこで切れ目を入れて(切れ目だけ。引っ張っちゃダメ)、ラジオペンチで引っ張るとキレイに剥ける。
裸のグランド線と、外側のワイヤーメッシュをねじって束ねる。
D-subコネクタのカップ端子は狭いので、写真のように先を尖らせると入りやすくなる。
「細くなれ細くなれ細くなれ〜〜」って念じながらねじるのがコツです。
まあでも無理にワイヤーメッシュも一緒に束ねる必要はないかもしれんのう。
ホット、コールドの線も剥いて(AWG26)、グランド線とともに予備ハンダ。
ハンダをつけすぎるとカップ端子に入らなくなるので注意。
熱収縮チューブを買い忘れたので、グランド線には絶縁テープを巻いたのだけどこれは失敗だったなあ。
ハンダごての熱でテープが剥がれるのが大変厄介。
下処理完了。あー疲れた。
1chから8chを順番に半田付けしていく場合、(13番ピンをとばして)25番ピンをスタートに、(1chの)グランド→ホット、左右ひっくり返してコールド→(2ch)グランド→ホット、ひっくり返してコールド→(3ch)グランド→ホット・・・という感じになります。
リズムに乗れれば割と楽にできるけど、万一つけ間違えると、小さいカップ端子から半田を外すのは至難の技なので、くれぐれも慎重に。
XLRケーブルを作ってた時は「あー半田付け楽しいなーもっと半田付けがしたいよー」って感じだったけど、これはきつい。
人から頼まれたとしても、作業料¥5,000だと迷うなー。
¥10,000でなんとかかなー・・・完成品が高いわけだ。
できた。
根元を絶縁テープでまとめてますが、これも熱収縮チューブを使ったほうがキレイに仕上がります。
ヒートガンが高くて買おうかどうか迷っちゃうんだよなあ。
コネクタカバーを組み上げます。
慣れてくるとここまでで2時間ぐらい。
片方を組み上げた時点でMPが切れるので、1本作るのに2日かかる。
ケーブルは4本必要なのでここまでの作業を8回繰り返さねばならない。
うぐぐ。
そして・・・
動いたー!!!!!!!!!!!!
うっひょーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!
今回作ったのは2m×4本で、材料費が大体3万円。
コネクタカバーが良いやつだったり、ケーブルの長さの違いを考慮すると、完成品の大体半分以下の値段で入手できたことになる。
作れるんなら自作したほうが得っちゃ得なんだけど、わりとしんどいからあっさり完成品を買うのも全然ありだなーと作ってから思った。
まあでもけっこう面白かったし良しとしよう。
出番待ちのケーブルを束ねると、ネイティブアメリカンのお守り、ドリームキャッチャーに見えなくもない。